4月25日、両親に誘われていやいやゴルフに行く。場所は大原パブリックコース。安いし、何しろ近い。両親の家から車で10分でいける。雨が残るかと思ったが、見事な晴天であった。

私はゴルフは嫌いであった。人に教えられるのが我慢できないし、その結果フォームなどめちゃくちゃで、以前会社の主宰で取引先を集めてやっていたコンペなどでは、ブービー又は最下位の常習であった。嫌いになるのは無理からぬことだ。先日の両親の金婚記念でもしかり、ブービーにもなれなかった。だいたい平均スコアは140から、ひどいときには150も叩いていたのである。

ところが、この日はなんと118で回れた。アウトなんぞは51。アウトの6ホールに至ってはボギー、パー、パー、パーであった。インでは欲が出て、ついつい力が入って調子を崩したが、このような好成績は生まれて初めて、空前絶後、晴天の霹靂、豪華絢爛夢のような出来事であった。プレーを終え、帰りの車の中で考えた「何でやろ?」。つくづく考えて、思い当たる節が二つあった。

節その1
前回のゴルフの後、ちっとは練習でもするべと、コムペイジの管理人でゴルフ初心者の牧野氏を誘って、岩倉の打ちっ放しに出かけた。私もひどいが彼はもっとひどかった。練習を始めてから暫くすると、私の視線に何か黒く、ゴルフボールの少なくとも10倍は有ろうかと思える物体が正面に向かって、凄い勢いでとんでいった。5年前に買って使わずにおいた、まだセロファンがついていた様な新品のスポールデングのドライバーを、彼は見事に折ってくれたのである。二人とも倒れるまで笑いこけた。

「そんなら、これ使い。」と、同じく5年前に買って使わずにおいた、まだセロファンがついていた様な新品のスポールデングのスプーンを渡す。信じられないことが再び起こった。5年前に買って使わずにおいた、まだセロファンがついていた様な新品のスポールデングのスプーンのヘッドが、再び飛んでいったのである。またもや、二人とも倒れるまで笑いこけた。氏は「ちゃんとボールを打ったんですよ! 二回とも。」と主張するが、真偽は今日でも謎に包まれている。ドライバーのヘッドは牧野家の飾り棚に鎮座し、長く記念にしていただいている。

余談だが、最近は日曜日の打ちっ放しにやたらガキが・・・いや、お子さまが多い。第二のタイガー・ウッズを狙っているのだろう。しかし、どのガキもみんなうまい!
ムカツク・・・。

そこで、ドライバーとスプーンを補充する必要にかられ、中古品を買いに行った。店頭にぞんざいに突っ込まれているクラブのなんと安いことか。びっくりした。なんと80円からある。「これでもええか」と思ったものの、待てよ、最近みんなが使っているのは、巨大なあんパンのような、打つとキーンと音のするのが多いと言うことを思い出した。店内に入ると、あるある。あんパンだらけだ。予算内で収まり、使い勝手の良さそうなドライバーを真剣に、また隠れた瑕疵が無いかと、老眼鏡にかけ直し慎重に選び決定する。

ドライバー選びに疲れてしまったのと、スプーンはあまり使わないのでぞんざいな選び方になっていたようだ。ドライバーとスプーンを持ってカウンターに。

店員「いらっしゃいませ。」
私 「はいはい。」
店員「あのぅ。これ、スプーンなんですが。」
私 「はい、3番でしょ?」
店員「そうなんですが、左利き用なんですけど。」
私 「えっ。やっぱまずいですか?」
店員「やっぱまずいのじゃないですか?」
私 「それじゃ、取り替えてきます。」(当然のことながら、かなり赤面していたであろう)
ということで入手した、新しい(中古だが)クラブを持ってゴルフに臨んだのである。これが良かった。凄く飛ぶ、頗る飛ぶ、やたら飛ぶ。しかも大抵はまっすぐ飛んだ。そうだったんだ! そこで確信「ゴルフは道具」である。

節その2
これまでの私のゴルフは、力が入りすぎていたようだ。思い切り振る、力一杯振、めったやたらと振っていた。それを改め、優雅な、美しい、雅なゴルフに宗旨替えする。クラブをゆっくり引き上げ、力を入れずに体の回転だけでスイングし、そのまま振り抜く。これだ、ゴルフ開眼! 欲を出すと見事に乱れる。そこで確信。「ゴルフは欲をかいたらアカン。」

これからは「ご趣味は?」と聞かれたら、「ゴルフです。」と答えよう。