9月26日5時過ぎ起床。いつも通りテレビをつけた。何やら変だ。画面では石油貯蔵タンクらしきものがもうもうと黒煙を上げている姿が映し出されている。地震?津波?北海道?そう。あの十勝沖地震の当日、よりによってその北海道に出張を予定していたのだ。すぐにまるだいさとう水産の窓口である今村営業部長の携帯に電話するも通じない。同行予定のアベルに電話し、とりあえず関西国際空港で待ち合わせることに・・・。

空港でアベルと落ち合い、そのころやっと今村さんと電話が通じる。札幌は激しく揺れたが分かっている限りではそれほどの実害の報告は受けていないらしい。大変なときに訪問させて戴くのは心苦しいと申し上げるがどうぞ予定通りお越し下さいとのこと。それではとお言葉に甘えることに。

ただ、アベルが「私は行かない」とだだをこね出す。
私:「アホッ。地震ぐらいでビビルなんぞ男やないわ!」
ア:「ウチは最初からおなごどす! 熱があるんどすえ」
私:「何い~っ!!! また持病の豚コレラか? 寄るな! 離れろ! あっちへ行けっ!」
ア:「ダンハン、あんまりどす~ぅ」
私:「うるさい。お前なんぞどこで巨大腐乱生ゴミになって発見されても良いように体中にマジックで住所・氏名書いておけ!!!」と、部下を案じつつ一人での出張となった。

突然下から突き上げる激しい衝撃と、それに続く細かいが強いダダダダダッというインパクトで飛び上がりそうになったが、シートベルトで体が固定されていてどうにも動けなかった。無事千歳空港に降り立ったらしい。あ~っ、びっくりした。寝ていても「地震」というキーワードが心の何処かにあって、飛行機の着陸にパニクッてしまったのだ。

荷物を持って出ると、「藤田社長」と書いたプラカードを広げて、千歳営業部の杉崎副部長が迎えて下さった。千歳空港の敷地内にある、佐藤水産の子会社「佐藤食品」の工場に案内されるが、地震の影響で工場の作業は見学できないとのことで、主力商品の「石狩弁当」をご馳走になる。約2時間前、アベルと空港できつねうどん定食を食べたばかりだがこの弁当は小振りで女性に人気の商品というだけあって、残さず美味しくいただいた。満腹。

事前の情報では、千歳から札幌までのJR、高速道路は不通だと言っていたが何の障害もなく、札幌市内の西部百貨店地階の佐藤水産直営店に直行する。そこで今村営業部長と後藤営業課長と合流する。なにしろ今は鮭が生まれた川を産卵のため遡上する次期で、鮭専門の水産会社としては一番忙しいのに加えこの地震である。お二人ともお疲れの様子だったが帰るまで親切にご案内いただいた。しかし、この後藤課長はまるだいさとう水産の名物課長との噂どおりの女性だった。と書くと、どんな美人だろうと考えられる方々もおられようが、「渡りにフェリー! ガッハッハ!」などのギャグを連発でカマしてくれる「オヤジのようなおばさん」である。自称、元土方。もとい土木建設業従事者。風貌、故渡辺美智男先生に近い?(笑)

それから三人で佐藤水産の工場に向かう。「まるだい さとう水産」は天然鮭専門の高次元加工メーカーで「佐藤水産」はその販売会社である。以後はめんどっちぃのでさとう水産と書くことにします。

旧石狩川のほとりに立てられたさとう水産本社工場の敷地内には直売店とレストランを合わせた「サーモンファクトリー」、煉瓦造りの別棟工場、小舞台、鮭関連の食事を提供する売店が並ぶ。先ずご案内いただいたのが「海鮮レストラン オールドリバー」。すぐにご馳走になったのがまたもやイクラと鮭の丼である。内心「えっ。さっき食べたばっかだよ~。いや~ん、僕ちゃん太っちゃう・・・」と思いながらも旨いので食べ始めたが半分残してしまった。ごめんなさい。