有機物とは、Yahoo百科事典で検索すると「一酸化炭素、二酸化炭素、炭酸塩、シアン化水素とその塩、二硫化炭素など少数の簡単な化合物を除く炭素化合物の総称である。単に有機物ということも多い。」ということで、簡単に言うと「動物や植物を構成している炭素を含んだ化合物」だ。
例えば肉、骨、血、毛、野菜、果物、落ち葉、うんこ、畳(昔の)、さかな,紙…。イメージできましたね。

「有機栽培」って、有機物を植物のえさにする農法だと思ってない?
完全に間違っています!

なぜなら、植物は無機物しか吸えないから。学校で習ったでしょ? 植物の三大栄養素は窒素・リン酸・カリ。無機物じゃない? それなら化学肥料で十分だと考えられるのに何故有機農法なのか?

前に土の団粒化の話をしたけど、土の単粒はマイナスイオンを帯びているから、磁石のマイナス極とマイナス極が反発するように、それ同士ではくっつかない。有機物が虫や微生物によってだんだん分解されてゆき、最終的には無機物になるんだけど、その直前のものを「腐植」という。これは異化同化を繰り返して無機物になって行く過程でプラスイオンを帯び土の接着剤になる。そうして土は団粒化し、最終的には大阪名物粟おこし状態になっていくんだ。

粟おこし状になった土は、間隙つまりすきまが出来て、水はけが良く水持ちもいい。肥料を抱いてくれる。(この能力をCECって言うんだけど機会があれば詳しく説明するかも)好気性の菌も嫌気性の菌も同居できるようになる。つまり、土の物理性も微生物性も軽くクリア! ということだな。土作りには「物理性」「微生物性」「化学性」っていう三本柱があって、それらが互いに影響し合っている。これ重要なポイントだから覚えておくように。試験に出します。

有機栽培が見直されてきたのは、化学肥料と農薬に頼りっぱなしの現代農業の様々な弊害が出てきたからだけど、日本の農業は元々理想的な有機農業だった。江戸時代には4里四方で出来る食品を食べ、糞尿がまた土の窒素源として循環していた。欧米のオーガニックだって日本や中国の昔の農業を理想としている。

なんで化学肥料べったりの農業になっちゃったか簡単に言うと、太平洋戦争後、食糧の増産の必要から、化学肥料が使われだし、それにつづく高度経済成長で農村部と都市部の所得格差が広がると、工業労働者として農村部から青年・壮年層が都市部に流れ出し、残ったのは爺ちゃん婆ちゃん母ちゃん、いわゆる三ちゃん農業だな。

爺ちゃん婆ちゃん母ちゃんだけではとても手間が掛かったり力仕事はおぼつかない。元々有機農業やってて土が出来ているから化学肥料を使えば作物は良くできる。農薬を使えば病虫害は防げる。らくちんだぁ。
でもね。化学肥料を使い続ければ先ず土の微生物性が壊れて行き、微量要素が無くなって、物理性が破壊されて最後は何を植えても育たない土地になってしまう。南九州に出張したとき、そんな休耕地が多いのにびっくりした。

そういう事で有機農法が見直されたんだけど、私は有機農法が万能で、絶対安全だとは思っていない。