敬愛する東京会館の鈴木料理長から、京都の紅葉を料理に使うので拾って送れというミッションが入った。そんなもん楽勝じゃい! そこらのお寺にでも行けばいくらでも落ちとるわい。 と、左京区浄土寺の真如堂に早朝でかけた。

ところが現実は甘いものでは無かったのである。

先ず完全に紅葉しているもみじばかりではない。この夏の猛暑の影響か全体に紅葉の時期が遅く、むらがある。 6時半頃探し始めても、すでに庭掃除が始まっており電動ブロワーの威力が遺憾なく発揮され、ちょっぴり後ろめたい気分もある当方としてはいかんともし難い。かと言って、すでにお散歩する近隣の人々や紅葉目当の観光客でそろそろ境内は賑わい始め、そんな衆人注視の中でまさか枝を引き千切るなんてとんでも無い。

散り落ちたもみじは、すぐに乾燥し始め、ちじんでどす黒く変色してしまう。色良く紅葉し、ちりたての鮮度を保ったもので、虫食い等で汚れてもおらず、人や動物に踏みにじられてもいない完全無欠なもみじを求め、中腰で汗だくになりながら境内をうろつき回ること小一時間。なんとか任務達成。
命令に従い、キッチンペーパーを濡らしてもみじを並べる。

それを繰り替えしてビニール袋に納めて冷蔵庫で保管。

料理長、明日クール宅急便で送ります。