化学肥料は、化学肥料を作ろうとして作られたものではありません。アメリカに自動車を輸出するには、安く、軽くて、エンジンが小さく、燃費の良い自動車が必要です。その為には薄い鉄板を作ることです。しかし、鉄板は空気中の酸素と結合して酸化鉄となり、その上から塗装しても内部に酸素があるので穴があいてしまいます。それを防ぐため、重油から取り出した硫酸アンモニアという劇物を鉄にくぐらせて被膜を作り、酸素が入り込めないようにします。

しかし、硫酸アンモニウムは何度も使えず、使い捨てのものです。強い酸性ですからドラム缶に入れてもすぐに穴があきます。石灰を入れて中和させても、大変な量ですから、今でも年間450万トンも日本で出ています。これをどこかの農学者が、アンモニアという窒素が入っているから、肥料として使えないかと考えたのでしょう。

これを使えば、外見はものの見事に成長しました。ところがやりすぎて、ひょろひょろと成長するようになりました。窒素過多ですね。これを抑えるのに研究し、木灰の中のカリウムを使っていたのですが、とても量的に足りず、岩塩から塩化カリウムを取り出して使い始めたのです。

しかし大変な量ですから、日本中の田圃・畑・国有林にどんどん撒き、それでも余るので海苔の養殖に袋ごと流しました。それでも余るので、海外援助を化学肥料の形で行います。すると必ず病気や虫がつくから、農薬とセットでするのです。

クボタで全国を走り回っていたとき、田圃から濁った水が小川に流れ込み、魚が総て死んで浮いていました。このままでは日本中の川から魚が消え、海岸線の小魚が死に、米の中に入れば食べた人が死ぬんではないかと思いました。これをみて有機農業の研究を始めたのです。

世界中に硫安・塩化カリウム・亜硫酸石灰等の化学肥料が大量にあります。硫安20キロの袋の中で窒素は4キロ弱、固めるための石灰が6キロ、ということは半分の10キロが硫酸ということになります。強い酸ですから、土壌に入れた瞬間、土壌中のすべてのものを焼き尽くします。ミミズなどはすぐに飛び出して死んでしまいます。

今まで収量が少なかった土地でも、やればすぐに大きくなるし、使い勝手がいいし、食糧難の時代にはとても良い肥料だったと思います。今更これを批判するのではなく、学者の先生も悪くしようとして勧めたのではなく、良くしようとしたのだと思います。しかし、連作障害、根こぶセンチュウの害、それにモンパ病といって、これが畑にはいるとどうしようもなく、壊滅する病気が出ています。

サツマイモや南瓜はどこでも出来た作物ですが、去年サツマイモに黒斑病・モンパ病が25%の減でした。焼酎の原料が無いのです。もうあと何年作れるだろうか、という話まで出ています。南瓜も何年も前からうどん粉病で生育しません。厚生省は、食糧危機になつても芋類を食べればいいなんていってますが、病気の認識がありません。

何千年も受け継がれた大地は、何でも育っていたのに、この何十年の間に土を殺してしまったのです。死んだというのは微生物を殺してしまったと言うことです。それを元に戻さねばならないのです。

モンパ病は先ずみかんやブドウ等の果樹にでました。それが今度は野菜に出ています。ミカンの木一本でも出れば、その畑は全滅します。そんなところにこのジェム肥料を使えばものの見事に被害を受けませんでした。

収量も、これだけしか取れないという固定観念を捨てましょう。植物の気持ちを考え、欲しいものを的確にやれば、収量は必ず二倍とか三倍とか取れます。