植物を栽培するとき、最も心がけねばならないのは、その植物の原産地の気候・風土です。例えば、中南米の砂漠原産のサボテンは、高温低湿の環境で生まれたものだから水をやりすぎると腐ってしまうし、東南アジア原産の稲は乾燥にひどく弱い。日本に渡来して何百年もたち、日本の気候風土に適応するように品種改良されたものでも、未だに原産地の名残をひきずっているのです。

ねぎ類には、太くて白い部分を食べる白ネギや下仁田ネギやリーキなどと、葉の部分を食べる九条ネギ類に分けられます。あと、玉葱・ワケギ・あさつき・のびる・らっきょ・にらもネギの仲間で、百合科の植物です。

ねぎの原産地はよく分かっていませんが、中国の西部の乾燥地帯だろうと推測されています。ネギの葉は筒状になっていて、独特の形をしています。これは乾燥地帯原産のため、出来るだけ水分を逃すことなく生きていくよう進化した形態なのです。

ねぎは「肥料食い」といわれますが、上記の理由で蒸散作用が少なく、従って水分の吸収が低いので、濃い肥料を少なく吸って育つ作物なのです。

ねぎの茎はどこでしょう。よく見ると、根の付け根に黄色い部分がありますね。これが茎で、盤茎と呼ばれています。ねぎの地上部分は全部葉なのです。ねぎは左右交互に葉が出て成長しますから、ねぎを栽培されるときには葉の向きを、畝の方向に対して直角に植えていくと密植が可能で、風通しも良くなります。

よく、刺激が強いねぎがありますがこれは硫黄化合物で、化学肥料を多量に施肥しますと多く出るようです。おいしいねぎを作るためには、ゆっりと肥料を吸わせるのが技術です。

普通の植物はブドウ糖を作り、澱粉、アミノ基、アミノ酸、蛋白質と体内で変化させて行きますが、ねぎには澱粉を作る能力が無く、糖の形で蓄えます。ねぎのぬるぬるは、冬に凍結防止のために蓄えた糖なのです。だから冬のねぎはおいしいのです。