フレンドフーズではあえて「有機栽培・無農薬野菜」のコーナーを設けておりません。それは、現時点では農薬は必要だと思うからです。(こんな事書くと商売にひびくかな?)

日本の伝統的な農業が、戦後から今まで化学肥料の大量投入で途絶えてしまったため、土作りの知識や経験や技術が農家に無くなっているのが現状です。

でもこれは農家のせいではありません。戦後の農地改革で大量の自作農が生まれ、食料の増産という時代の要請と、進駐軍が下肥を嫌ったため化学肥料を使用し始めたのです。化学肥料の効き目は絶大でした。その後日本は高度経済成長時代に入り、農村と都市部の賃金格差が大きくなると、都市部の工業労働力として若者が農村より流出してゆき、爺ちゃん婆ちゃん・母ちゃんの「三ちゃん農家」が増えました。限られた労働力で農業をするのですから化学肥料に頼らざるを得ません。化学肥料を多用すると病虫害が増え、農薬で抑えようとします。するとその農薬に耐性を持った新たな病虫害が発生し、それに対抗する新たな農薬が開発されてきたのです。

もし可能なら、農薬を使わないに越したことはありません。ただ私が皆様に考えて頂きたいのは、「無農薬で・虫食いが無く・美しく・美味しい農産物」だけを都市生活者が農産物に求めるのであれば、農家の生活が成り立たないと言うことです。

日本のように高温多湿な地域では病虫害が多いのは当たり前です。種をまいて収穫までに、何ヶ月も農家には労働があります。肥料やハウスの修理やトラクターのガソリン代・・・現金経費がかかります。それが病虫害で作物が商品にならなくなっても、だれも農家の保証はしてくれません。

農業が滅びることは国が滅びることです。うちの店に時々野菜を納めに来る若い農家がいます。多分25才位でしょうか。
私 「農薬使ってないの?」
彼 「使ってません。」
私 「病気でえへんか?」
彼 「今年はましやったけど去年はほぼ全滅に近かったです。」
私 「生活できるか?」
彼 「いまは一人やからなんとか。」
私 「嫁さんもらえるか?」
彼 「・・・・・・・」

彼は若く元気で夢を持っています。でも夢だけでは生きていけませんし、きちんとした土作りも出来ません。ですから「農薬使わなあかんときは使いいな。その代わり何をどんだけ使こたかは明確にせんとあかんで。」と言って分かれました。

きちんとした土を作っていけば農薬は不要に、あるいはずっと少なくて済みます。植物は強くなり自分で病虫害などの敵から身を守れるのです。「虫が食った野菜は安全だ。」というのは大間違いです。植物だって弱肉強食の世界です。弱い者から虫に食べられていくのです。
次回は有機栽培=土作りについてです。ご意見ご感想お待ちしています。

農薬について非常に興味深い「農薬ネット」です。面白く、冷静に農薬について書いてあります。
http://nouyaku.net/index.html