健康食品業者が「食べるコラーゲン」なるものを売ってくれないかと持ってきた。苦労することなく簡単にコラーゲンを補強出来るそうである。添付されているパンフレットには「お肌すべすべ、髪つやつや、シミも消えた コラーゲンで5歳若返る!って本当?」と書かれてある。「天使がくれたもの」だそうだ。次の頁にはコラーゲン体験者レポートとして数人の体験談があり、「胃腸が丈夫になって健康に、肌もきれいになったといわれます。」「あんなに痛かった関節の痛みが、うそのように消え、肌もツルツルになりました。」あるいは「風邪をひかなくなり、娘は肌がきれいに。家族みんなで飲んでいます。」

ご本人達が喜んでいるのに水を差す気は無いが、この手の健康食品のパンフレットって必ずこのパターンを践んでいる。薬品ではないから、メーカーが「コラーゲンは関節痛に効きます」とは薬事法の関係で主張出来ない。だから本当かでっち上げか分からないが、「体験者の悦びの声」を持ち出してくる。これには誰にも文句を言えないし、メーカーがいうのと同等の効果がある。上手い手だ。

その次にはこの分野の研究者や医師、学者といった「権威の先生」の登場である。専門的な難しいことをわかりやすく、親切に教えてくれる。しかし、このパンフレットを読む人の殆どがこの先生方がどれほどの権威であるのかは知らないだろうし、調べもしないだろう。もしかして学会の異端であったり、鼻つまみ者である可能性はある。また、自分達の都合のいい部分を抜粋しているのかも知れない。

次ぎに来るのはお約束の「Q&A」である。これこそ究極のヤラセ。実に親切に質問に答えて、これを食べるとどんどん若返ったりきれいになって行くような気にさせてくれる。

たしかにコラーゲンは肌や骨を作っている体内で一番多い蛋白質だが、蛋白質である以上アミノ酸に分解されて吸収され、再びコラーゲンとして必ず合成されるとは限らない。最近どうもコラーゲン流行りだけど牛や豚、鶏などを普通に食べれば充分なのではないだろうか。健康という消費者の一番の関心事を人質に取って、儲けようとする者が後を絶たないのはおかしな情報の氾濫にあると思う。  従って当店ではこの商品は却下。